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アイスランドのアルンビョルグ・スベインドッテル議員 |
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アイスランド国会議員団が平成16年11月12日、扇千景参議院議長を表敬訪問しました。その際同席した私は、アイスランドのアルンビョルグ・スベインドッテル議員とかなりの時間にわたって地球温暖化問題などについて意見交換をしました。
アイスランドは北極圏最大の氷大陸であるグリーンランドと非常に近く、温暖化によって北極圏の氷が溶けると、真っ先に被害を受ける地域とも言えます。首都のレイキャビックでは昨年11月、第四回北極協議会閣僚級会議(アイスランド、デンマーク、フィンランド、ノルウェー、スウェーデン、ロシア、カナダ、アメリカ)が開催され、北極地域の氷の溶解を阻止する方向で様々な話し合いが行われました。
北極協議会の委託で、8ヶ国の科学者250人が4年かけた調査によると「北極の氷河は過去にない早いペースで溶けており、30年間で氷の厚さは半分、分布面積は10パーセント減った」ということです。このペースが続けば2070年の夏には、北極地方から氷が消滅する可能性があるとすら予測しています。
また氷の溶解により21世紀末には海面が約1メートル上昇し、多くの国に洪水の被害をもたらす可能性もあるということです。北極地方の平均気温は摂氏4度から7度上昇し、ホッキョクグマやアザラシなどは絶滅の危機に瀕することも予想されています。
アイスランドのアルンビョルグ・スベインドッテル議員は「地球温暖化は勿論北欧諸国だけの問題ではありません。京都議定書に多大な尽力をされた中川議員にこそ、この問題にまっすぐに取り組んでいただき、アジアを始めとして世界各国をリードしていく役割を果たして欲しい」と述べていました。
私は「地球はもう悲鳴を上げている。温暖化対策はこれからの問題ではなく、早急の課題であるというのが私の日頃の主張です。日本でも既に様々な現象が表れていると、沢山の報告がされています。各国の調整が難しい問題ですが、そうとばかり言ってもいられません。あらゆる働きかけを行っていきます」と応えました。
この日の意見交換には、文字通り国境はありませんでした。 |
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