私、中川雅治を含みます参議院災害対策特別委員会の13委員は、11月22日に三宅島を訪れ、火山活動に伴う被害状況など実情調査を行いました。
全島避難から4年を超える歳月がたちましたが、平成17年2月の本格的帰島に向けて実施したものです。
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三宅島にて、東京都職員から説明を受ける
写真中央:中川雅治 |
平成13年以降実情調査を行ってきましたが、今回は本格的帰島後の生活再建に向けて、地元からの要望を直接お伺いし、対策に万全を期すための調査です。
防衛庁市ヶ谷駐屯地からヘリコプターに搭乗し三宅島空港に着陸、三宅村のバスで島を周回しました。
〈三池地区〉
火山ガスの影響を強く受け、家屋損壊、自動車腐食及び泥流被害が著しく、当分居 住禁止区域に指定されます。
〈神着地区〉
堆積土砂は約2万立方メートルで、排除事業が継続実施されます。
〈中央診療所〉
帰島直後から一般診療再開が予定されており、唯一の診療機関として万全な医療体制の確立が求められます。
〈小中学校〉
火山ガス対策として、脱硫装置を設置します。
〈神着団地建設現場〉
二階建て六戸と小規模ながら急ピッチの建設です。
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牛舎に繋がれたまま死んだ牛の遺骨の前で
写真左:中川雅治 |
次に平野村長らから、災害復旧状況、各種要望等について説明を受けた後、議員と関係者で意見交換が行われました。
特に平野村長からは状況に配慮した特別交付税の交付、小型脱硫装置設置に係わる財政支援と高齢者対策について切実な要望がなされました。東京都からは砂防、治山及び緑化事業の早期推進が不可欠という発言がありました。
島民の方々とは小規模事業者への再開支援など、今後の暮らしの要望について語り合うことができました。
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防毒マスクをして山上を視察 |
午後の視察は以下の通りです。
〈伊ヶ谷体育館〉
廃冷蔵庫の集積所となっていますが、適切な処理が必要です。
〈阿古漁港〉
漁業再開に向けての基盤施設応急復興対策が必要です。
〈村営牧場ほか〉
火山ガスの臭気が強く、噴火による堆積物、たち枯れた樹木、牛の遺骨等、荒涼たる風景に噴火の激しさを再認識するとともに、早急な再緑化施策を講ずる必要性を実感しました。
〈薄木地区〉
農業被害は予想以上に厳しく、本格的な復旧対策が必要です。
被害者生活再建支援法改正により改善措置が講じられますが、生活の糧となる観光、漁業、農業等、産業再生には課題が山積しています。また財政収入確保にも配慮は欠かせない現状でした。
三宅村の一日も早い復興のため、今後も全力を尽くします。 |
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