現在、高病原性鳥インフルエンザが、強い毒性と伝播力を伴ったまま人への感染力を獲得し、大きな被害をもたらす新型インフルエンザとなることへの警戒感が日増しに高まっています。
新型インフルエンザは、地震等の自然災害とは全く異なり一瞬にして全国的な規模で国民が危機的な状態に陥ることが想定されます。特に東京においては、人口密度の高さ、交通網の発達、昼夜にわたる人の移動の多さを考慮すれば、予想を超える被害が生じ、首都機能が停止し大混乱に陥る恐れがあります。
この迫りつつある危機に対し国・自治体の対応力が問われています。
東京の23区も行動計画を策定する等積極的に対策に取り組んでいますが、全国的な規模の危機に対しては、国がイニシアチブをとって万全の体制を整えることが重要であり、私は4月17日、23区の区長とともに国が更に対策の充実強化を図るよう、関係省の大臣等幹部に要望に行きました。その内容は次のとおりです。
- 希望する国民全員分のプレパンデミックワクチンを早急に備蓄すること。
- 備蓄した医薬品、医療資機材を、円滑に区市町村に供給できる体制を早急に確立すること。
- 患者、感染者が短期間に医療機関に集中し、混乱を生じる可能性があることから、外来診察、入院医療を確保すること。
- 基礎自治体の首長の要請に応じて、地区医師会等の地元医療関係者が積極的に協力できるような体制を法的に整備すること。
今回の要望に参加した区長は、多田江戸川区長、吉住台東区長、武井港区長、西川荒川区長、濱野品川区長、山崎江東区長です。我々は、まず額賀nu郎財務大臣と面談し、財務省の全面的バックアップを要請しました。額賀大臣から誠意ある回答をいただきました。次に二之湯智総務大臣政務官、江利川毅厚生労働事務次官らと面談、要望内容を伝え、意見交換をしました。
各省の各幹部とも強い問題意識を持っており、我々の要望をふまえて更なる対策をとっていくことを約束しました。
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二之湯総務大臣政務官(左端)に要望 |
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江利川厚生労働事務次官(左から4番目)に要望書を手渡す |
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江利川厚生労働事務次官(中央)に要望 |
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