政府、与党は4月10日、事業規模で56.8兆円、国費で15.4兆円にのぼる「経済危機対策」を決定しました。
この「経済危機対策」は、深刻度を増す「世界金融危機」と戦後最大の「世界同時不況」の中で、我が国経済もまた、輸出市場の急激な収縮に直面するとともに、金融環境も厳しいものとなっているという状況に対応するためのものです。
麻生総理は、同日の記者会見で、この対策の目標について、「第一に景気の底割れを防ぐことです。しかし、単に景気対策のために需要を追加するだけでなく、次の二つのことにも力を入れました。その一つは生活者の安心であります。この不況の直撃を受ける人たちへの対策です。そのため雇用や社会保障、子育て支援に力を入れます。もう一つは、未来への成長、経済成長につなげることです。経済回復の先の社会を見すえた成長政策を考えました。そのために、今年だけでなく、多年度、複数年度を視野に入れたものとしました。」と説明しました。
この「経済危機対策」をとりまとめるにあたっては、自民党の中で、日本経済再生戦略会議(会長 町村信孝衆議院議員)、税制調査会(会長 津島雄二衆議院議員)のほか様々な部会、調査会を開いてヒアリングや検討が重ねられました。
私も各種の会議に連日のように出席し、発言をし、精一杯の知恵を絞って努力いたしました。
政府与党は、すでに、平成20年度の第1次、第2次の補正予算、平成21年度当初予算を合わせて事業規模総額75兆円の景気対策を実施しているところですが、今回、さらに事業規模で56.8兆円の経済危機対策を決定したことは、まさに「政策総動員」とも言うべき画期的なことであると思います。
|