2月7日、東京都千代田区の九段会館で「北方領土返還要求全国大会」が開催されました。 この大会は返還運動関係者が一堂に会して、北方領土返還要求運動が一層幅広く発展することを願うとともに、北方領土の早期返還を求める固い決意を内外に表明するものとして、毎年2月7日の「北方領土の日」に開催しているものです。
今年の大会には菅直人首相ら政府の代表者、谷垣禎一自民党総裁ら各党の代表者、衆参の沖縄・北方問題特別委員長ら国会議員、元島氏、自治体関係者など約1600人が出席しました。
菅首相は、昨年11月のロシアのメドベージェフ大統領の国後島訪問を「許し難い暴挙」と批判し、「引き続き強い意志を持って、交渉を粘り強く続けていく」と述べました。
前原外相は、「できるだけ早く返還させるために政治生命をかけて努力をしたい」と述べ政治生命という言葉を使ったことに注目されました。
谷垣自民党総裁は「現政権になってからの外交力の低下がこのような問題を起こしているのではないか。深い懸念を抑えることはできない」と述べました。ロシア大統領や閣僚などの相次ぐ北方領土訪問によりロシアが北方領土の実効支配を強めている現状は民主党政権の普天間基地、尖閣諸島問題などをめぐる一連の外交面での失態が原因ではないかとする見方を示し、民主党政権を批判しました。
本大会では、「あらゆる場での啓発活動の実施」「さらなる署名活動の推進」「残存する日本建物の保存」など7項目を盛り込んだアピールを満場一致で採択しました。
参議院沖縄・北方問題特別委員長として本大会に参加した私は、返還運動をもっと盛り上げ、日本国民の一致した強い意思をロシアに対してはもちろん、広く国際社会に示していかなければならないことを痛感しました。
2月7日は、江戸時代の末期安政元年(1855年)に「日魯通好条約」が締結され、北方領土が日本の領土として確定した日です。
昭和56年に北方領土返還運動を推進するため、閣議了解で2月7日を「北方領土の日」とすることを定めました。
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北方領土返還要求全国大会の様子 |
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北方領土返還要求全国大会に出席した中川雅治(右から2人目) |
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