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活動報告
 

平成23年の活動報告

 

参議院決算委員会平成22年度決算全般質疑で野田総理らに質問(NHKテレビ中継)

3月9日、参議院決算委員会が開かれ、平成22年度決算の第1回目の審議が行われました。第1回目は内閣総理大臣以下全閣僚が出席して行われる審査で「全般質疑」と呼ばれています。質疑の様子はNHKテレビで生中継されました。
 私は約1時間にわたり、平成22年度決算の問題点を指摘し、さらに民主党政権の進めている地域主権改革や社会保障と税の一体改革等について正すべき点を野田総理や関係閣僚にぶつけました。

 平成22年度予算は民主党政権が初めて編成したものであり、いわゆるバラマキ4K(子ども手当、農業の戸別所得補償、高校の実質無償化、高速道路の無料化)が始まった最初の予算です。
 平成22年度予算においては、合計2.8兆円にのぼるバラマキ4Kが計上されました。
 これに対して、華々しいパフォーマンス付きで行った事業仕分けで削減した歳出額は約1兆円でした。
 さらに民主党政権は「コンクリートから人へ」というスローガンの下に公共事業費を削減し、成長から分配へと重点を移し、財政事情を悪化させ、景気回復をも遅らせ、平成22年度予算は問題の多い予算となりました。
 平成22年度決算の審査にあたり、私は以上のことを指摘し、野田総理に反省の弁はないのか質しましたが、総理は「その認識は違う」と開き直っていました。

 続いて、民主党政権の進める地域主権改革は国家の機能を弱めるものであり、私は直ちに考え直すよう迫りました。
 特に国の出先機関改革は全くおかしな方向に行っています。
 現在検討が進められている国の出先機関改革は、都道府県が広域連合を作って国の出先機関の中から欲しいものを選んで、例えば「経済産業局と地方整備局と地方環境事務所を下さい」と言えば、「はい、差し上げます」となり、「あとは要りません」と言えば、「はい、それなら今まで通り国の出先機関とします」ということになるというものです。しかも、広域連合ごとに欲しい国の出先機関を選ぶわけですから、同じ国土交通省の出先機関でも、ある地域の地方整備局は広域連合に移管され、別の地域の地方整備局は従来通り国の出先機関となるという支離滅裂な案となっています。
 そこには国と地方との間の役割分担をどうするのかとか、どうしたら国と地方の二重行政が解消できるのかという観点からの改革へ向けての基本的考え方が全くありません。
 このような国家の機能を切り売りするに等しい、全く改革に値しない政策が採られようとしていることについて、私は野田総理をはじめ関係閣僚を追及しました。
 各大臣とも苦しい答弁に終始していました。

 次に、国から地方自治体へ交付される各種の補助金を召し上げて、一括交付金として地方に自由に使ってもらおうという政策が、やはり地域主権改革の一環として進められていることについても質しました。
 補助金というのは、国の政策として、国が各地方自治体にこのような事業を進めてほしいと誘導する政策手段として有用なものであります。
 それを一括交付金という形にして、国の政策手段を自ら放棄していくことは、結局国家としての機能を弱めてしまうことになります。
 民主党政権は国家の機能を弱める方向へと政策を進めていますが、東日本大震災を経験して、又、最近の周辺諸国の動向などを鑑みれば、これからは国家の機能を高めていく方向に行かなくてはならないと考えます。
 こうした観点から、私は野田総理などの認識を質しましたが、すれ違いに終わりました。

 さらに、私は民主党政権が現在とりまとめを急いでいる社会保障と税の一体改革に関連して導入しようとしている給付付き税額控除制度や歳入庁構想などについて、それぞれ問題点を指摘しました。特に、給付付き税額控除制度は所得税を納める必要のない低所得者に給付金を支払う制度ですが、現行の生活保護制度との関係がよく分かりませんし、所得税の非納税者は3000万人にのぼることから壮大なバラマキになる危険性があります。
 このような案は国を滅ぼしかねないものであるので断念するよう強く迫りましたが、政府側と私との間に認識の大きな差があることがはっきりしました。

参議院決算委員会の様子
参議院決算委員会の様子
 
パネルを使って質問する中川雅治
パネルを使って質問する中川雅治
 
答弁する野田総理
答弁する野田総理
 




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